折り曲げたりできるペーパースピーカーの開発に成功
薄型のスピーカーは日本企業が製品化してきたが、それは薄いだけだが、この台湾技術院が開発したスピーカーは本当に紙で出来ているそうだ。
2013年3月24日 8:31
紙と言えば白い…これが常識でしたが、遂に透明な紙が開発されました。最初、この話を聞いた時、プラスチックと違うの?サランラップとどう違うの?と思っていましたが、たしかに紙です。
“透明な紙”は、日本の王子ホールディングス株式会社と三菱化学株式会社の共同研究によって開発されました。
お、確かに透明だ。
…プラスチックじゃないのか?ん、プラスチックと”透明な紙”ってどう違うんだ?ってのが最初の感想。
ちゃんと調べると、確かに”透明な紙”であって、凄い技術なんだと理解しました。
“透明な紙”って聞いた時、サランラップみたいなものかな?って思い、そもそもどういうものを”紙”と言うのか疑問に思った。
日本工業規格(JIS P 0001-1979)の番号4004に紙って項目があって、こう定義されています。
植物繊維その他の繊維をこう(膠)着させて製造したもの。なお,広義には,素材として合成高分子物質を用いて製造した合成紙のほか,繊維状無機材料を配合した紙も含む。
木などの植物から取り出した繊維を水の中に分散させ、それを簀(す)で均等にシート状にして、遷移同士を絡みあわせて脱水したのちに乾燥させたものが”紙”ってことです。
ってことは、”透明な紙”って言うんだから、ガラス、サランラップや透明フィルムとは違う製法であって、まったく違う物だってことです。
木材を漂白して、ばらしていくと、100µm(マイクロメートル)以下の植物繊維ができあがります。
これを漉くと”白い紙”ができあがります。
“透明な紙”はプレスリリースによると、
化学処理技術、製紙技術、シート加工技術を融合した革新的な製造方法を開発し、約4nmという超極細のセルロースナノファイバーを用いた透明連続シートの製造に世界で初めて成功しました
4nm(ナノメートル)!マイクロメートルだと、0.004µm(マイクロメートル)ですから、白い紙を定義する繊維の細さの1/25000ですよ!
細すぎて目に見えない植物繊維。
それを漉いて作ったのが”透明な紙”ってことです。
ってことで、ディスプレイなどにも利用されるかもしれないですね。
大きくなればなるほど、重くなりますが、紙であればプラスチックやガラスに比べて軽いので、使われる可能性はあります。
ただ、強度面から言って”透明な紙”だけで使われることはないでしょうね。
それ以外にも、今まで考えたことがない製品がでてくるかもしれないですね。
薄型のスピーカーは日本企業が製品化してきたが、それは薄いだけだが、この台湾技術院が開発したスピーカーは本当に紙で出来ているそうだ。
SF作品等に登場する科学的な何らかの手段により視覚的(光学的)に対象を透明化する光学迷彩技術も、この新素材メタマテリアルで実現できるかもしれない。
紙の中に埋め込むことができるほどの恐ろしく小さなマイクロチップが開発されたそうだ。